WordPressの移行費用は公開料金でデータ移行のみなら55,000円(税込)からです(2026年10月23日時点)[1]。今のデザインのまま静的サイトに移すなら10ページで200,000円(税別)から、デザインも作り直すなら10ページで300,000円(税別)からです[2]。WordPressの移行費用とはWordPressで作ったホームページを、WordPressを使わない別の作りに移すための費用です。

この記事が扱うのは、レンタルサーバーの引っ越しではなく、WordPressそのものをやめて、本体・プラグイン・PHPの更新が要らない作りに移す場合の費用と手順です。移行先の1つである静的サイトの仕組みは、WordPress静的化とは?仕組みと向き不向きにまとめています。

WordPressの移行費用はいくらか(公開料金の比較)

WordPressからの移行の公開料金は、データ移行のみで55,000円(税込)、デザインを作り直すと10ページで300,000円(税別)からです(2026年10月23日時点)[1][2]。移行先と含まれる作業は会社ごとに違います。

表1 WordPressからの移行の公開料金(2026年10月23日時点の公式サイト・発表資料掲載)

移行先

サービス

料金

税

出典

MovableType.net

シックス・アパート(パートナー経由)

データ移行のみ55,000円〜/既存デザインのテンプレート化275,000円〜/ベーステーマでリニューアル385,000円〜/フルリデザイン550,000円〜

税込

[1]

MovableType.net

トリックスター

そのままお引っ越し(標準テーマを適用)150,000円〜/デザイン調整+移行(既存に近いデザイン)300,000円〜/フルスクラッチ800,000円〜

税抜

[3]

静的サイト

セルフプラス「脱WordPress移行代行」

基本料金150,000円+1ページ5,000円(10ページで200,000円)/デザインも作り直す場合は1ページ+10,000円(10ページで300,000円)

税別

[2]

セルフプラスは2026年9月10日の発表時点では基本料金を100,000円(税別)としていましたが、10月23日時点の公式ページでは150,000円(税別)になっています[2][6]。見積もりは最新の公式ページか、依頼先からの書面で確かめてください。

Studio(ノーコードでホームページを作るサービス。旧表記STUDIO)のようなノーコード作成サービスに移る場合、WordPressの記事の取り込みは制作のオプションとして扱われます[8]。Studioの制作を受ける会社の公開料金は、デザイン制作なしの実装のみで1ページ25万円から(caroa)、既存サイトの移行向けプランで1〜3ページ35万円から(ヒカリナ)でした(いずれも税表記なし、2026年10月23日時点)[7][8]。

AX総合研究所の移行料金

AX総合研究所はWordPressのサイトを静的サイトに移す作業を、デザインはそのまま10万円、デザインも新しく20万円(税別・固定・1回払い、2026年10月時点)で提案しています。

表2 AX総合研究所の移行料金(2026年10月時点)

項目

内容

料金

デザインはそのまま10万円/デザインも新しく20万円(税別・固定・1回払い)

含むもの

文章・画像の移し替え、表示の確認、公開の切り替え

別にかかるもの

ドメインの更新料(今の登録先への支払いが続きます)、レンタルサーバーで会社のメールを使っている場合のメール用の契約

含まないもの

移行後のページの更新、メールの設定

AX総合研究所の料金と表1の他社の料金とは、含む作業が違うため、金額だけでは比べられません。どちらの料金に当たるかは、今のサイトを見てからお返事します。会員ログイン、予約、決済のような仕組みは個別のご相談になります。

移行先は Cloudflare の配信サービスで、静的なファイルの配信は無料プランでも無料・無制限です(2026年10月時点)[12]。WordPress本体・プラグイン・PHPの更新作業がなくなるため、その保守費はかかりません。移行後のページの更新はAX総合研究所では行いません。作業の範囲と進め方はWordPressからの移行のサービス紹介にまとめています。

なぜ今、WordPressからの移行を考えるのか

WordPressからの移行を今考える理由は、2026年にWordPress本体の脆弱性(wp2shell)とPHPの脆弱性(PHP2shell)が続けて公表され、PHP 8.2のセキュリティサポートが2026年12月31日に終わるためです[13][14][15]。wp2shellは2026年7月に実際に悪用され、10月に公表されたPHP2shellの2件のうち1件はCVSS v4(脆弱性の深刻度を0〜10で表す共通の尺度)で9.2(Critical)と評価されました[19]。どちらも、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が注意喚起を出しています[13][14]。PHP2shellの中身と委託先への聞き方はPHP2shellとは?自社サイトの確認と対処にまとめました。

PHP 8.2のセキュリティ修正は2026年12月31日で終わります[15]。8.2以前で動くサイトは、年内にPHPを上げるか作りを変えるかを決めることになります。PHPを上げてテーマやプラグインが動かなくなれば、その修正費もかかります。どうせ費用をかけるなら、公開中のサイトでPHPやWordPressを動かさない作りに移し、PHPのサポート期限ごとの改修をなくす、という判断が出てくるのはこのためです。

WordPressの移行の見積もりを左右する条件

WordPressの移行の見積もりは、ページ数、デザインを残すか作り直すか、フォームの数、URLを変えるかの4つで決まります。依頼する前にページ数・デザイン・フォーム・URLの扱いを決めておくと、複数の会社の見積もりを同じ条件で比べられます。

表3 移行の見積もりを左右する条件

条件

金額が下がる方向

金額が上がる方向

料金の例

ページ数

会社案内・サービス・お問い合わせなど10ページ前後

お知らせやブログの記事が数百件

1ページ5,000円(税別、21ページ以上は10〜30%割引)[2]、記事・画像の追加50件ごとに15,000円〜(税抜)[3]

デザイン

今の見た目をそのまま再現する

移行と同時に作り直す

既存デザイン275,000円〜、フルリデザイン550,000円〜(税込)[1]

フォーム

お問い合わせ1つ

採用応募・資料請求など複数

基本料金にフォーム3つまで含み、4つ目から1個10,000円(税別)の例[2]

URL

今のURLをそのまま残す

URLが変わり、転送の設定が要る

301リダイレクト設定30,000円〜(税抜)[3]

ページ数・デザイン・フォーム・URLの4条件の外にある機能(会員ログイン、予約、決済、サイト内検索、多言語)は、別の見積もりになります。セルフプラスはこれらの機能を基本料金の外とし、トリックスターもプラグイン機能の代わりの実装を要見積もりにしています[2][3]。会員ログインや予約が会社サイトに組み込まれている場合は、移行の対象から外して専用のサービスに任せるか、WordPressのまま残すかを先に決めておく必要があります。

WordPressからの移行の手順(6段階)

WordPressからの移行の手順は、棚卸し、書き出し、作成、確認、切り替え、旧サーバーの整理の6段階です。依頼する場合でも、棚卸しと旧サーバーの整理は自社で決める項目が中心です(AX総合研究所の見立て)。

表4 WordPressからの移行の手順

段階

やること

担当の目安

1. 棚卸し

ページの一覧、フォーム、ダウンロード資料、埋め込み(地図・動画)、ドメインとメールの契約を書き出す

自社(依頼先と一緒に)

2. 書き出し

WordPressの管理画面からデータを書き出し、画像やPDFを集める

依頼先

3. 作成

新しい作りでページを作り、フォームを動くようにする

依頼先

4. 確認

公開前の確認用アドレスで、表示・リンク・フォームの送信を確かめる

自社と依頼先

5. 切り替え

ドメインの向き先を新しい配信先に変える。URLが変わるページは転送を設定する

依頼先(自社のドメイン管理画面を使う)

6. 旧サーバーの整理

切り替えを確かめてからWordPressを止め、サーバー契約を見直す

自社

WordPressのデータの書き出し(手順2)には、WordPressの標準機能が使えます。「ツール」→「エクスポート」でXMLファイルが作られ、投稿、固定ページ、コメント、カスタムフィールド、カテゴリー、タグ、ユーザーが含まれます[9]。書き出される一覧に、テーマ、プラグイン、画像ファイルそのものは入っていません[9]。見た目と、フォームのようにプラグインで動いていた機能は、移行先で作り直すことになります。

公開前の確認(手順4)ではフォームを実際に送信し、届くメールアドレスまで確かめます。表示が同じでも、送信先の設定が抜けていれば問い合わせは届きません。

旧サーバーの整理(手順6)は切り替えを確かめてから行います。切り替えの直後は、古い情報を覚えている環境から旧サーバーにアクセスが届くことがあり、Googleも旧サーバーへのアクセスがなくなってから止める順番を示しています[5]。

WordPressの移行は自社でできるか

社内にHTMLを書ける人がいれば、WordPressの移行は自社でもでき、Astro・Hugo・Cloudflare Pagesの無料プランを使えば道具代は0円です(2026年10月時点)[16][17][18]。

静的サイトジェネレーターのAstroは、特に設定しなければ、すべてのページをビルドの時点で静的なページとして書き出します[16]。Hugoも書き出した一式をサーバーに置けば公開できる道具です[17]。書き出したページは Cloudflare Pages(Cloudflareの静的サイト配信サービス)の無料プランで公開でき、上限はファイル20,000個、1ファイル25MiB、ビルド月500回です(2026年10月時点)[18]。一般的な会社のホームページはどの上限にも届かない規模です。Cloudflareは新しいプロジェクトには Cloudflare Workers を勧めており、Workers でも静的なファイルの配信は無料・無制限です[20]。

自社で移行するときに手間がかかるのは、道具より作業の量です。デザインの再現、ページの移し替え、フォームの作り直し、全ページの確認が要ります。AX総合研究所の見立てでは、担当者が本業の合間に進めると数か月かかることもあります。社内で進めるか外に頼むかは、担当者の作業時間と表1の料金を比べると決まります。

WordPressから移行すると検索順位は下がるか

URLを変えずに配信の仕組みだけを移す場合は、Googleが示す「ホスティングの変更」の手順で影響を抑えられます[5]。URLを変える場合も、301リダイレクトでPageRankは失われないものの、移転が反映されるまでの数週間は順位が一時的に変動することがあります[4]。

会社のドメインもページのURLもそのままで配信の仕組みだけを変える移行は、Googleの文書では「ホスティングの変更」にあたり、手順は新しい環境を用意し、DNS(ドメインの向き先を決める設定)を切り替え、アクセスを見守り、旧環境を止める流れです。GoogleはDNSの切り替えを早く行き渡らせるため、移転の少なくとも1週間前にTTL(DNSの情報を各所が覚えておく時間)を下げることを検討するよう勧めています[5]。

URLが変わる場合は、古いURLから新しいURLへの転送(301リダイレクト)を設定します。Googleは、301などの恒久的なリダイレクトでページの評価が失われることはないとしつつ、転送は一般的に1年以上残すよう勧めています[4]。小規模から中規模のサイトでは大半のページの移転の反映に数週間かかるとも説明しています[4]。

WordPressのURLには、「/?p=123」や「/2024/05/〇〇/」のような仕組み特有の形が残っていることがあります。URLを整えるほど転送の設定と確認の手間が増えます。検索から問い合わせが来ているページほど、URLはそのまま残すのが安全です。

WordPressから移行した後の毎月の費用

WordPressから移行した後の毎月の費用は、静的サイト(Cloudflare)なら配信0円、Studioなら年払いで月3,980円、MovableType.netなら月払いで3,850円(税込)からです(2026年10月23日時点)[10][11][12]。

表5 移行先別の毎月の費用(2026年10月時点)

移行先

月額

税・払い方

別にかかるもの

静的サイト(Cloudflare Pages の無料プラン)

0円(静的なファイルの配信は無料・無制限)[12]

—

ドメインの更新料、フォームの受け口に外部サービスを使う場合の利用料

Studio(Businessプラン)

3,980円(月払いなら5,460円)[10]

年払い、税表記なし

ドメインの更新料

MovableType.net(エントリープラン)

3,850円(年払いなら年38,500円)[11]

月払い、税込

ドメインの更新料

WordPressをやめてレンタルサーバーを解約するときに注意したいのは、会社のメールです。今のレンタルサーバーで会社のメールを使っている場合、サーバーを解約するとメールも止まります。ホームページだけを移してメール用の契約を残すか、メールを別のサービスに移してから、サーバーを解約する順番になります。AX総合研究所の移行ではメールの設定には手を触れません。

まとめ

依頼する前に、表4の「1. 棚卸し」だけは自社で始められます。ページの一覧、フォームの数、ドメインを管理している会社、メールの契約先を書き出しておけば、どの会社の見積もりも同じ条件で比べられます。

移行するかどうか迷っている段階なら、今の保守費と比べると判断できます。保守費の相場はホームページ保守費用の相場と内訳に、移行先の選び方はWordPress以外の選択肢と選び方にまとめました。無料相談でホームページのアドレスを送っていただければ、移行できるかどうかと、2つの料金のどちらに当たるかをお返事します。

※料金と手順は2026年10月23日時点の各社の公式サイト・発表資料とGoogleの公式文書によるものです。改定される場合があるため、依頼の前に最新の情報をご確認ください。

参考文献・出典

  1. WordPress から MovableType.net に引っ越しされたい方へ — シックス・アパート株式会社(参照 2026-10-23)
  2. 脱WordPress移行代行 — 株式会社セルフプラス(参照 2026-10-23)
  3. WordPress→MovableType.net移行サービス — 株式会社トリックスター(参照 2026-10-23)
  4. サイトを移転する方法(URL 変更を伴う) — Google 検索セントラル(参照 2026-10-23)
  5. ホスティングの変更 — Google 検索セントラル(参照 2026-10-24)
  6. セルフプラス、「脱WordPress移行代行」を提供開始 — 株式会社セルフプラス(PR TIMES、参照 2026-10-23)
  7. WordPressからStudioへの移行 — 株式会社caroa(参照 2026-10-23)
  8. STUDIO制作代行 プラン — 株式会社ヒカリナ(参照 2026-10-23)
  9. Tools Export Screen — WordPress.org(参照 2026-10-23)
  10. 料金プラン|Studio — STUDIO株式会社(参照 2026-10-23)
  11. 料金プラン — シックス・アパート株式会社(参照 2026-10-23)
  12. Pricing(Pages Functions) — Cloudflare(参照 2026-10-23)
  13. WordPressの脆弱性対策について(CVE-2026-60137、CVE-2026-63030:wp2shell) — 独立行政法人情報処理推進機構(参照 2026-10-23)
  14. PHPの脆弱性対策について(CVE-2026-109618、CVE-2026-109619:PHP2shell) — 独立行政法人情報処理推進機構(参照 2026-10-23)
  15. Supported Versions — The PHP Group(参照 2026-10-23)
  16. オンデマンドレンダリング — Astro(参照 2026-10-23)
  17. Basic usage — Hugo(参照 2026-10-23)
  18. Limits(Pages) — Cloudflare(参照 2026-10-23)
  19. RCE via OOM corruption (GHSA-w8hw-w9fx-j79w) — The PHP Group(参照 2026-10-23)
  20. Billing and limitations(Workers Static Assets) — Cloudflare(参照 2026-10-24)